チャールズ英国王とカミラ王妃の戴冠式、来年5月6日に - BBCニュース (2024)

ショーン・コクラン、王室担当編集委員

チャールズ英国王とカミラ王妃の戴冠式、来年5月6日に - BBCニュース (1)

画像提供, Hugo Burnand

イギリス王室は11日、英国王チャールズ3世の戴冠式を、来年5月6日の土曜日に、ロンドンのウェストミンスター寺院で行うと発表した。妻のカミラ王妃も同じ式典で戴冠される。

チャールズ国王は、母エリザベス女王が9月8日に亡くなった時点で、自動的に君主として即位した。しかし、戴冠式は新しい治世を象徴する式典となる。

華やかで荘厳な儀式を通じて、チャールズ国王は聖油を塗られて君主として聖別されたとされ、頭上に王冠がのせられる。

来年の戴冠式は、エリザベス2世の戴冠式が1953年6月に行われて以来、約70年ぶりとなる。土曜日に行われるのは、1902年のエドワード7世の式典以来。

週末に祝日が追加されるのかはまだ明らかになっていない。5月1日の月曜日はすでに、祝日となることが決まっている。

王室は、戴冠式は古来の伝統と現代性を組み合わせたものになると説明。「長年の伝統に根差したもの」になるとともに、「こんにちの君主の役割を反映し、未来を見据え」る式典になるという。

カミラ王妃も同じ式典の一環として、冠を授けられることになる。

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画像提供, Chris Jackson/PA Wire

チャールズ国王は74歳で戴冠式を迎えることになる。イギリスの新しい君主としては最高齢で冠を受けることになる。この日は、息子ハリー王子とメガン妃の息子で国王の孫アーチーちゃんの4歳の誕生日にもあたる。

ロンドンのウェストミンスター寺院では900年以上前から、戴冠式が行われてきた。宗教性と憲政上の象徴性が合わさった儀式は、カンタベリー大主教が司式し、チャールズ国王を祝福し、聖別する。

エリザベス女王の戴冠式は3時間近く続いたが、消息筋によると、来年の式典はそれより短く、多様な内容となり、招待客の人数も前回から大幅に縮小される見通し。

1953年の戴冠式では8000人が招かれ、寺院内には仮設の席が設けられた。当時4歳のチャールズ王子(現国王)も出席していた。しかし、寺院の現在の収容人数は約2200人で、それが来年の式典の上限になるものとみられる。

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チャールズ国王が、誓約の文言など、式典の内容を自己流に変更するのかが注目される。キリスト教以外の信仰の要素を取り込むのかも、関心がもたれている。

君主戴冠の儀式のほとんどは数百年前から続くもので、その「主要部分」は維持されるものの、「現代の精神」にも配慮するものになるとみられる。

伝統的に君主は、14世紀に作られたエドワード国王の玉座に座り、17世紀に作られた純金の聖エドワード王冠をかぶることになる。

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式典で国王は王権を象徴する、宝玉と王杖(おうじょう)と指輪が与えられる。前回の戴冠式では、王室が所有する8頭立ての馬車、ゴールド・ステート・コーチに女王が乗り、市内を行進した。

式典の後には、戴冠式を終えた新君主がバッキンガム宮殿のバルコニーに出るのが慣例となっている。

王室の歴史を研究するロバート・レイシー氏は「あらゆる儀式と同じように戴冠式も、その時代に見合うように整えられる」と話す。

それだけに来年の式典は1953年のものより短く小規模になり、さまざまな信仰の要素が取り込まれるだろうと、レイシー氏は話す。

多くの人が物価上昇に伴う家計危機に苦しんでいる状況にも、配慮する必要があるだろうとレイシー氏は指摘する。

「何を残して、何を廃止して、何を現代的な形に変えるべきか、バランスをとるのが難しいが、チャールズ国王にはそれが求められる」

故エリザベス女王の戴冠式はテレビで生中継され、イギリスでは2000万人以上が視聴。戴冠式がテレビ中継されるのは初めてのことだった。大規模な行事を大勢が視聴するという意味で、イギリスのテレビ史における分岐点となった。

チャールズ3世の戴冠式は、世界各地で数億人が視聴する可能性がある。

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FAQs

イギリスの戴冠式はチャールズ何世が祝うのですか? ›

2023年5月6日、ロンドンのウェストミンスター寺院で、チャールズ3世国王陛下とカミラ王妃の戴冠式が行われました。 式の中ではいくつかの椅子が使われましたが、最も重要な椅子が「コロネーション・チェア」です。

イギリスの戴冠式はなぜ5月6日なのですか? ›

バッキンガム宮殿の発表によると、戴冠式は2023年5月6日(現地時間)の午前に行われる。 この日は、故エリザベス女王の戴冠から70年目を迎える6月よりも、1カ月前ということになる(女王は1952年2月6日に即位したが、1953年6月2日まで戴冠しなかった)。

5月6日にウェストミンスター寺院で何が行われますか? ›

現地時間の5月6日午前11時、日本時間の午後7時から、イギリスの首都ロンドン中心部のウェストミンスター寺院で行われます。 1066年以来、イギリス国王の戴冠式が行われてきたウェストミンスター寺院。 1953年のエリザベス女王の戴冠式をはじめ、これまでに38回の戴冠式が行われています。

チャールズ国王の戴冠式はいくらかかりましたか? ›

予定通り開催されたチャールズ国王の戴冠式

英チャールズ国王とカミラ王妃は、現地時間5月6日(土)にイギリス・ロンドンのウェストミンスター寺院で行われた戴冠式で正式に戴冠した。 この戴冠式によってイギリス国家が負担する費用は2億5,000万ポンド(約430億円)と言われている。

戴冠式の費用はいくらですか? ›

戴冠式の費用は王室と政府が共同で負担し、政府は式の終了後に公表する。 複数の英メディアは1億ポンド(約170億円)規模と推定。 70年前の157万ポンドと比較すると巨額だが、英紙タイムズは、国内総生産(GDP)比では前回より少ないとしている。

イギリスの戴冠式で使われる国王は? ›

この王冠を戴冠式に使う君主は、チャールズ2世、ジェイムズ2世、ウィリアム3世、ジョージ5世、ジョージ6世、エリザベス2世に続いて、チャールズ3世の計7人となる。

英国王戴冠式 なぜ秋篠宮? ›

宮内庁によりますと、戴冠式には、イギリス王室から天皇陛下に招待があり、前例を考慮して天皇皇后両陛下と相談した結果、皇嗣である秋篠宮さまが、天皇陛下に代わって、紀子さまとともに参列されることになったということです。 秋篠宮ご夫妻がイギリスを公式訪問するのは、今回が初めてで、▼日本時間の7日午後、帰国される予定です。

英国国王陛下は誰ですか? ›

チャールズ3世(チャールズさんせい、Charles III 、1948年11月14日 - )はイギリスのウィンザー朝第5代国王(在位: 2022年9月8日 - )、その他14か国の英連邦王国及び王室属領・海外領土の君主。

イギリスの戴冠式は日本から誰が出席するのでしょうか? ›

イギリス・チャールズ国王の戴冠式が5月6日に行われます。 日本からは秋篠宮ご夫妻が出席されます。

ウェストミンスター寺院では撮影禁止ですか? ›

カメラの持ち込みは可能ですが、ウェストミンスター寺院内での写真撮影は禁止されていますのでご注意ください

ウェストミンスター寺院はカトリックですか? ›

英国カトリック教会総本山

ヴィクトリア駅近くにあるカトリック教会です。

ウェストミンスター寺院は写真撮影禁止ですか? ›

ウェストミンスター寺院でカメラや携帯電話のカメラを使用できますか? ウェストミンスター寺院内での写真撮影をお断りしております

英国戴冠式の日本時間は? ›

いつ行われる? チャールズ国王の戴冠式は、2023年5月6日(土)ロンドン時間午前11時(日本時間午後7時)から行われる予定。

戴冠式で剣を持つ女性は誰ですか? ›

2023年5月のチャールズ国王の戴冠式にて、国王の前に立って宝剣を掲げていたこの女性に、目を奪われた人も多かったはず。 今回は、この重要な役割を果たした「ペニー・モーダント」についてご紹介。 英国の政治家として要職を歴任してきた彼女の、仕事にプライベート、戴冠式で大役を務めた際の“秘訣”まで、調査してみました。

戴冠式 何歳? ›

そして、今からちょうど70年前、1953年にエリザベス女王の「戴冠式」が行われました。 当時、女王は27歳でした。 「戴冠式」とは、国王が王位を継承した証しとして、聖職者が「王冠」をかぶせる儀式です。

チャールズ国王の戴冠式はどこの国で行われますか? ›

イギリスのチャールズ国王の戴冠式が6日、首都ロンドンで行われます。 新しい君主の即位を祝福する1000年以上続く歴史的な儀式で、若い世代を中心に君主制を疑問視する声も上がるなか、70年前のエリザベス女王の時より簡素で多様性を重視した式典となります。

チャールズ国王の戴冠式はどこで行われたのですか? ›

イギリスのチャールズ国王の戴冠式がロンドンのウェストミンスター寺院で行われました。

チャールズ国王の戴冠式は祝日ですか? ›

ロンドン(CNN) 英国のスナク首相は6日、チャールズ国王(73)の戴冠(たいかん)を祝うため、来年5月8日(月)を国民の祝日とすると発表した。 チャールズ国王戴冠式は来年の5月6日に行われる。 チャールズ国王は、今年9月に母親であるエリザベス女王が死去したことを受けて、自動的に即位。

チャールズ国王の戴冠式はどこで行われた? ›

昨年9月に即位したイギリス国王チャールズ3世の戴冠式が、5月6日にロンドンで行われた。 宗教典礼と華やかな様式を組み合わせた象徴的な儀式のため、一般市民や招待客がウェストミンスター寺院やその周りに集まり、国王夫妻の戴冠を祝った。 王族の最前列に座ったウィリアム皇太子夫妻とシャーロット王女、ルイ王子。

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Author: Catherine Tremblay

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